| ついこの間と思っておりました創立70周年、もう2006年平成18年、この5月22日には75周年に相成ります。よくもまあ、ここまでやって来たものと誠に感無量でございます。この5年間で上演しました作品は『御浜御殿綱豊卿』 『寺子屋』 『女殺油地獄』 『三人吉三』 『うかれ坊主』 『梅雨小袖昔八丈』 『俊寛』 『供奴』 『佐倉義民伝』 『権三と助十』など、また『赤ひげ』 『おれの足音』 『たいこどんどん』 『左の腕』 『出雲の阿国』、さらに『天平の甍』訪中公演も致しました。そして『五重塔』 『今日われ生きてあり』 『銃口』など25作品、加えて書き下しは『およどん盛衰記』 『臍曲がり新左』 『母』 『金木犀の花』 『旅の終りに』 『まんがら茂平次』 『お登勢』 『ひなっちゃん』などなど12作品、今や当代の作品として定着して参りました。
創立者の人びとは「今までで何時が一番苦しかったか」の質問に「今が一番大変です」と答えておりました。まったくその通りで、前進座は今が一番大変な時でございます。働けど働けど……と言う積み重ねなのです。まだまだ未熟な所もございましょう。あせる気持もありましょう。つまり一人一人が本当にそれぞれの仕事に習熟しなければなりません。前進座とは何だ、理念とは何だ、裸になってこのことを学び、お客様を信頼し、より良い演劇を提供して行く、このことに徹しなければ本当に助けあっても力を出しきれません。私どもは80周年に向けて、確固たる前進座を創り、お客様に認めて頂くためにがんばりたいと存じます。
より一層の御激励、御支援をお願い申しあげる次第でございます。
前進座代表 中村 梅之助
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