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前進座創立七十五周年記念公演
        七十五周年記念『口 上』  舞踊『近江のお兼』  歌舞伎『佐倉義民伝』

 

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大雨洪水警報乱れ飛ぶ九州各地を、巡るはサクラ義民伝。

三池炭鉱のまち大牟田は、予報に反して暑いほどの日差しのなかでの積み込み。
あくる日曜日は、降ったり止んだりのなか熊本への移動。

◇ 大牟田大蛇山祭りの山車 大牟田大蛇山祭りの山車

熊本城の石垣に面した劇場は瀧のような雨に包まれました。

不幸中の幸は、ここの搬入口は屋根付き。搬出まで降り続いた大雨も荷物の揚げ降ろしには大きな支障なくすみました。

とはいえ、JRも運休、昼夜二回のお客様の足には多大な被害を及ぼしてしまいました。

 翌日は大分公演。搬入メンバーはバス、先輩たちは九州横断特急、と別々の移動になりますが、長雨で地盤がゆるみ各地で崖崩れが心配です。

◇  ピーカン―大分の搬入が始まります。
ピーカン―大分の搬入が始まります

蓋を開けてみれば、昨晩雷雨に見舞われたという大分は快晴。

狐につままれた思いで空を見上げる一同でした。

北九州小倉のホールはビルの6階。トラックが一階のガレージの中にすっぽりと収まってしまう全天候型。

 

小倉・鴎外旧宅跡

   小倉・鴎外旧宅跡

会館と小倉城

◇ 会館と小倉城

翌6月29日、福岡も予報は雨。されど空は降る様子も見せず無事搬入を終えました。

 ここは久しぶりの居付き公演。次の日は昼から雷雨となりました。光ってから幾つも数えないうちに凄まじい音が響きます。

 ここの搬入口には屋根もない。今日は駄目だ……。

しかし、甚兵衛が渡し舟の鎖を切った頃「止んだよ」の声。

こうして六月の旅は無事終わりました。

全天候型洗濯物干し場
◇ 全天候型洗濯物干し場

巡る各地は、創立間もなくから芝居を持って伺い、また戦後すぐの大変な時代にも迎えてくださった縁深い街々です。

 「うちに○○さんが泊まられました」、分宿といって一般のご家庭に泊めて頂いた、その時のご家族が楽屋を訪ねてくださったりします。

こうした一日一日の365倍が一年、そしてその御恩の積もり積もった七十五周年。

雨の日も風の日も、雪の日もまた嵐の日も、続けてこられたのは

全国から支えてくださる前進座サポーターの皆さまあればこそ。

 さていよいよ、この旅の山場 行橋。
梅雨前線VSサクラ前線、闘いはまだまだ続きます。



江林智施 大分出身の江林智施が、このコースの永い御縁と新しい出会いとのコーディネーターの一人。

横澤と共にこの旅 に同行。
秋からは『出雲の阿国』 『赤ひげ』が待っています。



                            【2004年7月の『赤ひげ』公演、楽屋にて】

【松涛喜八郎 記】