稽古場だより
班内HP担当=そのまんま・トン
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嵐 広也からメッセージへ
2002年6月12日版

「稽古場から」

前進座上演の『女殺油地獄』の特徴は、何と言っても近松門左衛門の原作重視の姿勢と、女優の起用にあるといえようか。
歌舞伎、文楽、新劇、映画など、色々な形での上演が絶えない作品であるが、前進座では初演以来歌舞伎の手法をきっちり押えながら、女形ではなく女優での上演を貫いている。
という訳で、当然、稽古場での女優陣の意気込みは尋常ではない。浄瑠璃ナマリと様式性に全員悪戦苦闘しながらも、近松の世界にどっぷり浸かって仕上げの最中である。
再演を重ねた嵐広也の"与兵衛"と今村文美の"お吉"を除くと、ほとんどの出演者が初役。ともあれ、近松の古典に新しい息吹を加えるべく奮闘中である。乞御期待。
◆今回も再演を重ねる嵐広也(与兵衛)と今村文美(お吉)
【山崎辰三郎 記】
◆初役の小佐川源次郎(徳兵衛)西川かずこ(お沢)。
◆初役陣、左から中嶋宏幸(刷毛の弥五郎)松浦豊和(蝋九)小林祥子(小菊)小岩井カリナ(おさだ)杉本雅代(おとり)
◆今回の執筆者山崎辰三郎
(七左衛門)も初役。
◆藤川矢之輔(森右衛
門)も初役。
女殺油地獄